少子化問題と社会政策 : ミュルダールと高田保馬

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タイトル別名
  • ショウシカ モンダイ ト シャカイ セイサク ミュルダール ト タカタ ヤスマ
  • Social Policy Issues on the Society with Fewer Children : the Myrdals and Yasuma Takata

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説明

今日, 少子化をめぐる論議が高まっており, 人口現象を社会現象のひとつの構成要素として扱う重要度がますます高まっている。このような認識のもと, 本稿は「少子化問題と社会政策」というテーマをあえて史的に捉え直すことを試みた。具体的には, 両大戦間期の人口思想 : ミュルダール夫妻(スウェーデン)と高田保馬(日本)にスポットを当て, 両者の少子化論を中心に取り上げるとともに, その交錯点を整理している。両大戦間期は史的に西欧先進諸国で出生率の低下が経験された時期であり, 人口問題が政治的に重要な意味をもった時期でもある。他方で, 当時人口過剰が問題として認識されていた日本でも少子化を見通し, 人口問題の重要性を喚起する思想があった。その意味で, 当時の人口思想を再検討することは, 今日的論議を深めるためにも貴重な示唆となると考えられる。

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 107 (4), 108-127, 2007-03

    大阪市立大学経済学会

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