脂質二重膜・膜蛋白質の分子動力学計算(<シリーズ>化学からみた物性物理)

書誌事項

タイトル別名
  • 化学からみた物性物理 脂質二重膜・膜蛋白質の分子動力学計算
  • カガク カラ ミタ ブッセイ ブツリ シシツ 2ジュウ マク マク タンパクシツ ノ ブンシ ドウリキガク ケイサン

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説明

近年の分子生物学と構造生物学の発展により、巨大な膜蛋白質の立体構造が次々に解かれている。これにより膜蛋白質の関わる生命現象の理解は飛躍的に進んだ。さらに、生体膜中での膜蛋白質の分子動力学計算を行うことにより、その構造と機能の関係を詳しく解析することが可能である。しかし、膜蛋白質の動力学を正確に記述するためには、膜蛋白質の構造のみならず、生体膜の構造や物性、膜蛋白質と生体膜の間に働く分子間相互作用などに関する深い理解が必要であり一筋縄ではいかない。本稿では、我々が現在研究している筋小胞体力ルシウムポンプを実例にとり、膜蛋白質と脂質二重膜を含む全原子分子動力学計算を実行するために必要な計算手法をまとめた。また、その結果明らかになったカルシウムポンプの機能に関する新しい知見に関しても紹介する。

収録刊行物

  • 物性研究

    物性研究 86 (2), 157-197, 2006-05-20

    物性研究刊行会

被引用文献 (2)*注記

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