精子からみた問題点 - とくに精液検査の正常値と妊孕力の評価に関する検討 -

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タイトル別名
  • Problems in evaluating male fertility: valuable factors in evaluating male fertility and normal values of seminal parameters

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抄録

妊孕力を有する正常男性群57名と不妊男性群67名について, 種々の精子パラメータを比較した.濃度, 運動率, 総数, 総運動数, 平均運動速度, 正常形態率および透明帯除去ハムスター卵を用いた侵入試験(SPA)における侵入率は, 両群間に有意差を認めた.しかし両群の各パラメータの測定値が両群の鑑別にすべて有用というわけではない.正常値の各パラメータの95%特異性閾値における不妊診断率の比較では, 侵入率が72.4%で最も良好で, ついで運動率, 平均運動速度の順に良好であったが, 濃度の不妊診断率は36.8%と低かった.SPAは妊孕力を最もよく反映し, 不妊治療上, 有力なマーカーとなりうる.また正常群の95%特異性閾値は, 精子濃度24.9×106/ml, 精子運動率34.9%, 正常形態精子率55%で, これらを正常限界値と考える

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 34 (11), 1959-1964, 1988-11

    泌尿器科紀要刊行会

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