プレストン・スタージェス作品におけるアメリカの悲喜劇 --『偉大なるマッギンティ』と『サリヴァンの旅』を中心として--

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • American Comedy and Tragedy in the Films of Preston Sturges --The Great McGinty and Sullivan's Travels--
  • プレストン ・ スタージェス サクヒン ニ オケル アメリカ ノ ヒキゲキ : 『 イダイ ナル マッギンティ 』 ト 『 サリヴァン ノ タビ 』 オ チュウシン ト シテ

この論文をさがす

抄録

本論文は, 映画監督・脚本家プレストン・スタージェスのスクリューボール・コメディ2作品『偉大なるマッギンティ』(The Great McGinty, 1940) と『サリヴァンの旅』(Sullivan's Travels, 1941) について考察を行う. 両作品はスタージェスの優れた喜劇の才能が発揮された作品であると同時に, 大恐慌というアメリカの歴史・社会的状況を反映し, アメリカン・ドリームと現実の乖離がもたらす悲劇も描く. 両作品の主人公は, 子供らしい無知と無邪気さを備えた典型的「スクリューボール」である. 彼らは階級間移動を試みて挫折を味わう一方で, スクリューボール・コメディに相応しいハッピーエンド=恋愛の成就に至る. 夢に破れる主人公の悲劇が, ジャンルの掟と拮抗し, いかにしてスタージェス独自のスクリューボール・コメディへと結実していくのかを明らかにする.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 23 43-56, 2014-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

関連プロジェクト

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ