官僚支配の日本と日本の安全保障・防衛

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タイトル別名
  • カンリョウ シハイ ノ ニホン ト ニホン ノ アンゼン ホショウ ・ ボウエイ
  • Japan under the Control of the Bureaucrats and Japan's Security and Defense

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抄録

type:Article

本稿は,日本の政治家と長年日本を支配している官僚との関係を権力闘争,安全保障,防衛, 外交問題を中心に考察している。日本が明治の近代化以降,官僚支配の下にあることは周知の事 実である。2009年に誕生した民主党政権でも官僚から権力を奪おうと画策したが,結果はうまく官僚に取り込まれてしまった。ここでは, 日本の外交,防衛,安全保障,特に在日米軍に関する日米地位協定の問題を取り上げ,政治家と官僚の闘いを扱っている。具体的には,アメリカ海兵隊の普天間基地移設問題と鳩山由紀夫政権,北方領土問題をめぐる鈴木宗男と外務官僚との争い, 政治家と官僚という,より広い観点から見た小沢一郎と検察との闘争,そして,在日米軍に関する犯罪と法務官僚との関係を分析の対象として取り上げている。日米地位協定で,いかに在日米軍の兵士や軍属,その家族が治外法権を享受しているか。いかに日本の法務官僚,検察,警察といった司法当局が在日米軍に特権を与えているかを検証する。換言すれば,これら日本の司法当局は,日本国民の生命,財産を守るべき公務員であるにもかかわらず,実際は,在日米軍の兵士,軍属,その家族の生命,財産を優先しているのが現状である。日本政府は一刻も早く日米地位協定を改定し, 日本の国益に基づき,在日米軍から日本国民の生命,財産を守るべきである。

identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/705

収録刊行物

  • 研究紀要

    研究紀要 12 253-265, 2011-12-22

    長崎県立大学

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