朝鮮における終戦と引揚げ

書誌事項

タイトル別名
  • チョウセン ニ オケル シュウセン ト ヒキアゲ
  • The End of the War and Repatriation in Korea

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type:Article

1945年8月の敗戦から日本人の引揚げが概ね終わる翌年の春までの期間を時代の範囲として、主に仁川とソウル地域で敗戦と解放を迎えた日韓両国民の対応と認識を検証する。外地で終戦を迎えて引揚げを余儀なくされた数百万人の日本人の中には言葉に尽くせない悲惨な目にあった人々も大勢いた。しかし、北緯38度線以南の韓国では植民地当局が温存したため極端な無秩序を招くことはなかった。支配と被支配の関係が逆転したため、私怨による報復と様々な犯罪などはあったものの、韓国人と日本人は割と円満に分かれた。残留を希望した日本人もいたが、米国の命令で引揚げざるを得なく、持ち出す財産にも厳しい制限があった。それでも引揚者は日本の地を踏んだが、帰郷できずに残された日本人もいた。終戦から70年以上過ぎたため、当時代を正確に記憶する経験者も80歳を遥かに超えてしまった現在、文献の記録と証言を通して当時代を再構築する。

identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1275

収録刊行物

  • 研究紀要

    研究紀要 2 7-16, 2017-12-22

    長崎県立大学

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