書誌事項

タイトル別名
  • プロジェクトレビュー オオガタ ヘリカル ソウチ ケイカク カラ
  • Large Helical Device Project

この論文をさがす

抄録

大型ヘリカル装置(LHD)実験の最近の成果を中心に紹介するとともに,原点からの経緯を振り返り,将来の展望について述べる.また,共同研究を骨子とした実験体制と国際的・学際的連携についても触れる.LHD実験では本体・加熱などのハードウェアの整備とプラズマ物理学上の発見が相乗的に研究を加速している.プラズマ性能を向上させる内部拡散障壁,高イオン温度をもたらす改善モードなどの発見,非局所輸送,共鳴摂動磁場への多様なプラズマの応答などに新しい知見が開かれてきている.精密な計測機器の整備によって,これらの物理現象間の相関関係から因果関係の同定を緻密に詰め,理解の体系化を図っている.LHD は平成10(1998)年より超伝導コイルの冷却運転を根拠とした数か月の実験サイクルを平成22年(2010年)度までに14回実施し,10万ショット以上のプラズマ放電を共同研究に供してきた.今後もLHD ではトロイダル電流を必要としない定常ヘリカルプラズマの特長を活かし,核融合エネルギーの実現に資するトロイダルプラズマの総合的理解に向け,成熟度を高めていく計画である.

収録刊行物

参考文献 (57)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ