技術者の倫理と技術の倫理 -ラングドン・ウィナーを出発点として-

書誌事項

タイトル別名
  • ギジュツシャ ノ リンリ ト ギジュツ ノ リンリ : ラングドン ウィナー オ シュッパツテン トシテ
  • Engineers' Ethics or Engineering Ethics? A Critical Analysis of Langdon Winner's View

この論文をさがす

説明

本稿では、ラングドン・ウィナーの「人工物の政治」という観点を批判的に発展させ、「技術者倫理」が「技術倫理」へとさらに展開されるべきことを論じる。古代において、プラトンやアリストテレスは技術と政治を相関するものと捉えた。だが、産業革命期にこの視点は失われ、技術、そして科学技術が人間を支配する傾向が生じた。さらに、冷戦によりリニア・モデルが優勢になると、人工物は必然的な知識としての科学の成果であるという理解がなされた。しかし、1980年代以降、リニア・モデルの限界が理解され始めた。近年では、科学を担う科学者だけでなく、技術者の役割の重要性が認知されるようになった。このような変化は、作られた人工物の社会的影響だけでなく、どのような人工物を作り出すのかを倫理的に検討する条件を生み出している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ