湖沼など閉鎖性水域における難分解性有機物増加の原因解明に関する研究 Ⅲ. 3種類の湖水産植物プランクトン由来蛍光物質の特性評価

抄録

type:Article

植物プランクトンの一次生産物及びその分解生成物の特性を明らかにするために湖水産の3種類の植物プランクトン、Microcystis aeruginosa、Staurastrum dorcidentiferum、Cryptomonas ovataを培養し、培養過程における藻類由来有機物の特性評価を行った。蛍光検出-ゲルクロマトグラフ法により、琵琶湖水の溶存有機物質測定で検出される3つのピークの内、最も分子量の小さいピークの蛍光強度が最大となったことから、藻類由来DOMは分子量3000 Da以下の物質の割合が大きく、土壌起源フルボ酸より低分子量であることがわかった。3-DEEM法では植物プランクトンの培養時に、2つのフルボ酸様蛍光ピーク(AとB)とタンパク質様蛍光ピーク(C)が検出され、細胞数の増加に従ってこれらの蛍光強度に増加した。細胞体積に対する藻類由来有機物量はCryptomonas>Microcystis>Staurastrumの順であった。

identifier:京都工芸繊維大学環境科学センター報「環境」第23号 2011-04 pp.35-44

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  • CRID
    1050564287535972864
  • NII論文ID
    120003002814
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/10212/2035
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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