大学の起源と学問の自由

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タイトル別名
  • The Origin of University
  • ダイガク ノ キゲン ト ガクモン ノ ジユウ

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抄録

40007066451

西洋における大学は11世紀から12世紀にかけてイタリアのボローニャとフランスのパリに生まれた. “University” も “College” も語源的には組合を意味する言葉であり,学問を目指してある都市に集まっ た学生または教師集団の自治組織(ギルド)として誕生したもので,大学自治の問題はそのはじめから大学組織 の本質的なものであった.ボローニャ大学は学生のギルド,パリ大学は教師のギルドであった.当時の大学は土地も建物ももたない人々の集団組織であったので,移動が自由であった.都市や市民が大学の自治を侵すことがあると,大学は学問の自由を求めて,他の都市へ移動していった.こうしてオックスフォード大学やケンブリッ ジ大学などが次々と生まれていった.今,日本では政府の主導で大学改革が行われている.大学の起源にさかのぼって,今一度,大学のあるべき姿を考察してみるよい機会であるかもしれない.

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