ベネルクス関税同盟の設立
書誌事項
- タイトル別名
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- ベネルクス カンゼイ ドウメイ ノ セツリツ
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説明
本稿は、戦後ヨーロッパ統合の先駆となったベネルクス関税同盟について、おもにベルギーの側から研究したものである。第二次大戦期にロンドンにあった亡命政府によって締結されたベネルクス関税協定は、戦後構想と密接な関係を持っていた。英米とくにアメリカを中心とした戦後世界においてヨーロッパ小国が経済的に自立し政治的発言権を確保する意図がベネルクス同盟にはあった。だが、大戦が終結し亡命政府が帰国しても関税協定の発効は遅れた。その要因はオランダの経済困難、ベルギーのオランダ農業に対する恐怖感、税制の不一致など国益にかかわる重大な問題があったからである。ベネルクス諸国はこれらの問題を解決するか、先送りすることによって1948年から関税同盟を発足させた。ベネルクス同盟は、EECのモデルとなり欧州統合の実験室となった。また、小国が大国に対して結束することで人口や経済規模に比較して大きな発言力を確保できた点は今日のEUにあっても注目される。
収録刊行物
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- 経済学季報
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経済学季報 54 (1), 1-33, 2004-09-30
立正大学経済学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564287547895808
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- NII論文ID
- 120005419480
- 110004616860
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- NII書誌ID
- AN00069955
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- ISSN
- 02883457
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- HANDLE
- 11266/666
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- NDL書誌ID
- 7164943
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN