<研究ノート>児童自立支援施設における処遇の現状と 心理的援助の可能性について

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タイトル別名
  • The actual condition of treatment and possibility of psychological support in support facility for development of self-sustaining capacity
  • ジドウ ジリツ シエン シセツ ニ オケル ショグウ ノ ゲンジョウ ト シンリテキ エンジョ ノ カノウセイ ニ ツイテ

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抄録

児童自立支援施設においては伝統的に小舎夫婦制によって非行少年の処遇が行われてきた。少年院と比較して低年齢の児童が入所しており,少年非行に対する早期の対応をする上で果たす役割は大きい。 近年では被虐待児や発達障害を持った児童の入所が増えてきており,心理職員の配置の動きが進められているが,児童自立支援施設では生活の中で子どもと関わることによる支援が中心であり,心理職員による個別のアプローチはあくまでオプションの一つと考えられる。心理職員に求められていることは,生活の中で子どもが成長していく過程を補助する役割である。 こうした役割の中で更に有機的に福祉職員と心理職員が連携しつつ子どもの援助に当たるために,今後は福祉職員の行っている支援がどのような意味を持つのかについて考察し,心理職員として具体的にどのような援助の可能性があるのかを検討する必要がある。そして,施設内に「居場所」を作り,子どもが自身の問題性を抱えることができるようになることによって再非行防止に寄与しうる処遇のモデルを構築することが求められる。

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