属格名詞の構造位置について
書誌事項
- タイトル別名
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- On the Structural Positions of Genitive Nouns
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抄録
生成文法の統語研究では名詞句をDの投射とするDP分析が一般的であるが、最近では名詞句内部に節構造に対応する左周辺部構造があるというAboh et al.(2010)の提案がある。この提案を前提とし、本稿ではDPの左位置に生じる属格名詞のうち主格属格、所有属格、時間名詞属格の構造位置の相違について次の3つの提案を行う。第一に、主格属格はDPの指定部にあり、属格'sは統語的な投射を形成しないこと。第二に、所有属格はDPより上位の位置に生起し、属格'sは統語的な投射を形成していること。第三に、時間名詞属格はDPの付加詞であり、属格'sは統語的な投射を形成していること。これによって、3種類の属格名詞の統語的な相違だけでなく、過去の分析の問題が克服できると論じる。
収録刊行物
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- 宮崎公立大学人文学部紀要
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宮崎公立大学人文学部紀要 19 (1), 155-172, 2012-03-02
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564287584582656
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- NII論文ID
- 120005496194
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- NII書誌ID
- AN10457429
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles