Self as the Subject of Associating as Neighbors : The Issue of “Mutual Support” between the Local Residents

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  • 近所付き合いにおける主体としての自己 : 住民同士の「支え合い」をめぐる問題

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近年,社会の変化や家族の変容によって,地域での「支え合い」が期待されている。なかでも「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」による「新たな支え合い」では,すべての住民が支える側となり,住民が主体となって活躍することで,近所付き合いによる「助け合い」が提案される。しかし,近所付き合いに対する意識をみると,理想は近所付き合いをしながら助け合う姿が望ましいが,近所付き合いは希薄化していくだろうと予想されている。これは,近所付き合いに対する意識を異にする住民がつながっていく難しさが現れているといえる。そこで,近所付き合いをボランティアとすることで,自己実現をしたいとう住民の要望に応えるとともに,住民誰もが主体となって近所の住民を支えることを可能とする。このように住民が主体になることに注目は集まるが,客体としての自分は影を潜めてしまう。また住民と一言でいっても,その内実は多様である。そこで住民カテゴリーを検討することによって,主体としての「わたし」も多様であることが前景化される。さらに住民カテゴリーを更新し続けることで,多様である主体を意識し,「主体―客体」という関係性の構築へと結びつく。

Journal

  • ソシオロジカ

    ソシオロジカ 41 (1・2), 29-47, 2017-03-20

    創価大学社会学会

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