放送大学におけるデジタル・リテラシー教育の展開と成果

書誌事項

タイトル別名
  • Development and Outcome of Digital Literacy Training at The Open University of Japan
  • ホウソウ ダイガク ニ オケル デジタル ・ リテラシー キョウイク : シュウトク スキル ノ テイチャク

この論文をさがす

抄録

放送大学では、自宅や職場で学習する多様な学生のニーズに応えるため、Webによる授業配信、オンライン履修登録、電子図書館サービスを含むICTを活用した学生サービスを提供しているが、十分な利用には至っていない。これは、放送大学にパソコンやインターネットの利用経験が少ない高齢学生が在籍するためだと思われる。そこで、学生によるICT環境の学習への活用を促進しWebを通じた学習の機会を拡張すべく、面接授業「初歩からのパソコン」を2010年度2学期から全国50箇所の学習センターで毎年少なくとも年1回開設し、共通シラバス、共通テキストを用いた実習を含む12時間の集中授業を、アシスタントの協力を得て本部教員が担当した。FDセミナーや実践報告の共有を含むPDCAサイクルを通じた教材と授業内容の改訂により、授業改善を行ってきた。各学生の学習目標の達成度と自己効力感を測るため、事前・事後に記入してもらったチェックリストによる学習効果を測定した結果、一定の学習効果が認められた。また、事前に記入してもらったチェックリストを年齢により比較した結果、高齢学生のICTスキルが低い傾向が認められた。この授業の受講を希望する学生が許容できる人数を超えたことにより、年に複数回開設して学習センターの非常勤講師が担当するケースも生じている。また、本部教員が地域に学習共同体を構築するのが困難なことにより、2013年2学期以降は主に各学習センターの非常勤講師がこの授業を担当している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ