衣素材摩擦が皮膚表面形状に及ぼす影響 : 湿潤と試料組成による検討

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タイトル別名
  • コロモ ソザイ マサツ ガ ヒフ ヒョウメン ケイジョウ ニ オヨボス エイキョウ : シツジュン ト シリョウ ソセイ ニ ヨル ケントウ
  • Study of Changes in Skin Surface Contours by Friction and Moisture, Using Two Knit Fabrics with Different Composition
  • イソザイ マサツ ガ ヒフ ヒョウメン ケイジョウ ニ オヨボス エイキョウ : シツジュン ト シリョウ ソセイ ニ ヨル ケントウ

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抄録

衣素材摩擦が皮膚表面の微細な形状に及ぼす影響について明らかにすべく,摩擦負荷装置を用い,綿とポリエステルの2 種の編物で,湿潤時と非湿潤時の皮膚を摩擦し,レプリカ解析を行った.被験者は健康肌の若年女性11 名,測定部位は前腕内側,湿潤状態の設定には高湿環境ボックスを用いた.摩擦前後の皮膚レプリカを採取し,走査型共焦点レーザー顕微鏡を用いて,表面粗さパラメータを算出した.皮溝・皮丘間距離の最大値を表す粗さパラメータSRz により検討した結果,綿では,湿潤と非湿潤どちらの条件においても,摩擦後にSRz は増加し,湿潤時の増加が大であった.ポリエステルでは,湿潤と非湿潤の差は小さく,どちらもSRz の若干の減少傾向が示された.綿はポリエステルに比し,平均摩擦係数の変動MMD と剛軟度の値が大で,ざらざらして剛軟度の大きい素材ほど,摩擦後,皮膚表面の凹凸が大きくなる傾向が明らかとなった.吸水性の高い綿では,湿潤時SRz が非湿潤時より増加し,湿潤時の綿摩擦により皮膚の凹凸が大きくなる様子が示されたが,物性変化との明らかな関係性は見出されなかった

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