二値線図形に対する画質判定と雑音除去法

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タイトル別名
  • Classification of the Image Quality and Noise Removal Method for Bi - level Line Drawings

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説明

現実世界に存在する文書には 種々の品質がある.これらの文書を処理するためには その画質を判定しそれぞれに応じた雑音除去を行わなければならない.本論文では 対象を二値の線図形に限定した場合の画質の判定法と雑音除去法について述べている.対象画像が十分に細かくサンプリングされている場合は 3×3の単位メッシュで観測すると そのうちに起こりうる白黒パターンは 理論的にたかだか66個(合法パターン)となる.入力画像に対して合法パターンの統計をとり これに基づいて統計的手法により画質の判定を行う.画質は 以後の処理の方向づけのためには "汚染"(黒く汚れている)・"良質"・"かすれ"(線が細く途切れている)の3種類で十分である.判定の後 "良質"を除く画像に対しては雑音除去の処理を行う.二値の画像を3×3の単位メッシュに固定分割し 個々の単位メッシュが合法パターンのみからなる画像(シンボル表記画像)上で 線を受理するオートマトンを構成し 線幅を推定する.この推定値に基づいて "汚染"画像の場合は 黒画素を除去し "かすれ"画像の場合は 黒画素を付加するように雑音除去処理を施す.実験の結果 この適応的な雑音除去処理法の有効性・高速性を確認したが 完全な雑音除去のためには線よりもう少し高いレベルの知識が必要と思われる.

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