Linuxのセキュリティ機能 : 2.SELinuxのアーキテクチャとアクセス制御モデル

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タイトル別名
  • SELinuxのアーキテクチャとアクセス制御モデル
  • SELinux ノ アーキテクチャ ト アクセス セイギョ モデル
  • Linux Security Features : Access Control Model and Architecture of SELinux

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抄録

SELinux (Security Enhanced Linux) は,LSMに対応した強制アクセス制御機構の1つで,元々は米国国家安全保障局(NSA ; National Security Agency)の研究プロジェクトから生まれた FLASK(Flexible advanced security kernel)アーキテクチャを Linux 上に移植したものである.この "Flexible" の意味するところは,従前の強制アクセス制御がTCSEC(Trusted Computer System Evaluation Criteria)の要求するような機密階層・機密区分を前提としていたことに対し,より柔軟なセキュリティポリシー記述を可能にしたということである.最初のバージョンのSELinuxはv2.4系カーネルのパッチとして2000年12月に一般に公開され,その後,v2.6系Linuxカーネルの開発過程である2003年8月にメインライン化されている.現在はNSAのほかにRed Hat,Tresys,IBM,HP,NECをはじめ多くの企業・開発者からなるコミュニティによって開発が進められており,Red Hat Enterprise Linux や Fedora Linux をはじめとする多くのLinuxディストリビューションが対応している.本稿では,SELinuxのアーキテクチャと,そのアクセス制御モデルを解説する.

収録刊行物

  • 情報処理

    情報処理 51 (10), 1257-1267, 2010-10-15

    東京 : 情報処理学会 ; 1960-

被引用文献 (1)*注記

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