市川市における高齢者の活動と心理的well-beingの関連

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タイトル別名
  • Effects of activities on psychological well-being among the elderly in Ichikawa City
  • イチカワシ ニ オケル コウレイシャ ノ カツドウ ト シンリテキ well being ノ カンレン

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説明

千葉県市川市における高齢者の個別の活動と心理的well-beingを示す複数の指標との関連を検討することを目的とした。千葉県市川市の高齢者(65〜84歳)600人を無作為に抽出し、2008年に郵送調査を行った。分析対象者数は、309人であった。心理的well-beingの指標は、生活満足度尺度K(LSIK)、高齢者向け生きがい感スケール(K-Ⅰ式)、日頃の活動満足度尺度の3つを用いた。活動は、社会活動領域(7つの活動)、運動領域(1つの活動)、学習活動領域(3つの活動)、プロダクティブな活動領域(5つの活動)とした。分析は、二項ロジスティック回帰分析を行った。従属変数は、得点により「高群」と「低群」の2値変数に変換した心理的well-beingの3指標それぞれとした。独立変数は、「活動あり」と「活動なし」の2値変数とした活動をそれぞれ投入した。コントロール変数は、基本属性等をすべて投入した。分析の結果、社会活動領域では、近所づきあい、町内会・自治会、地域行事の3つの活動が心理的well-beingの3指標すべてと関連を示した。日頃の活動満足度はすべての活動と関連がみられ、特に友人・知人と食事をしている者は、日頃の活動満足度を大幅に上昇させていた。運動領域の運動は、生きがい感と日頃の活動満足度と関連を示した。学習活動領域では、すべての活動が日頃の活動満足度のみと関連を示した。プロダクティブな活動領域では、ボランティアが生きがい感と日頃の活動満足度の2つの指標と関連を示した。生活満足度と関連が示された活動はなかった。仕事、同居家族の世話という生活を営むうえで義務的な性格の強い活動は、日頃の活動満足度との関連を示さなかった。

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