当院における高齢出産に関する検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Pregnancy outcomes in advanced aged patients at our hospital
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抄録
近年,わが国の出産年齢は上昇傾向にあり,2011年には初産婦の平均年齢は30歳を超えた.今回,当院での過去8年間における4,034例の分娩について検討したので報告する.当院においても高齢出産は年々増加しており,2012年には35歳以上が37.5%,40歳以上が9.3%と全国統計を上回っていた.初産婦全体の帝王切開率は25.2%であり,35歳以上では39.1%と明らかに高率であった.緊急帝王切開率は35歳以上で16.4%であり,34歳以下の約2倍であった.早産率はどの年齢でも3~5%であり,高齢出産による大きな差はみられなかった.新生児仮死(アプガースコア1分値6点以下)も年齢による差は明らかではなかったが,帝王切開などの介入により児の予後悪化が回避できている可能性はある.高齢出産では,婦人科疾患や内科疾患の合併により帝王切開などの異常分娩が避けられない場合も多い.個々の慎重な妊娠管理に加え,高齢妊娠が妊娠中から分娩時まで潜在的にハイリスクであるという情報提供も行っていく必要があると考える.
収録刊行物
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- 京都第二赤十字病院医学雑誌
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京都第二赤十字病院医学雑誌 34 54-57, 2013-12-01
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564287976049664
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- NII論文ID
- 120005436782
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- NII書誌ID
- AN00357778
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- ISSN
- 03894908
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles