Co-PCBsの次世代に及ぼす影響

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タイトル別名
  • The Effects of Exposure to Coplanar PCBs on the Progeny
  • ケンキュウ サブグループ Co PCBs ノ ジセダイ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

PCB126暴露による次世代ラットの卵胞発育阻害の機序を明らかにするため,妊娠15日目のSD系雌ラットに30及び100μg/kgのPCB126またはコーン油を単回経口投与し,10~24日齢の出生仔の卵巣における卵胞発育,ステロイド産生関連遺伝子の発現そして血中ホルモン濃度を対照群の動物のそれらと統計学的に比較した。100μg/kg投与群の卵巣では15日齢で小型胞状卵胞,24日齢では小型胞状卵胞及び大型胞状卵胞ともに少なかった。投与群における血中のホルモンは15日齢においてinhibin,estradiol-17βの値が低く,FSH値は高かった。21,24日齢においてもinhibin濃度は低かった。100μg/kg投与群では,卵巣におけるP450sccと3β-HSDの遺伝子発現量が10日齢から低置を示し,15日齢では3β-HSDと17β-HSD遺伝子,21,24日齢ではP450scc,3β-HSD,P450c17,StAR,の遺伝子発現量が少なかった。以上より,PCB126の経胎盤・経乳汁暴露が,次世代幼若ラット卵巣において卵胞発育を阻害して健常な卵胞の数を減少させ,ステロイド合成関連遺伝子の発現量を変化させること,また,血中ホルモン濃度にも影響を及ぼし生殖内分泌機能を撹乱することが示された。

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