日本語の遠近を表す形容詞「近い・遠い」と格助詞「に・から」
書誌事項
- タイトル別名
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- The Japanese Adjectives of Distance chikai/tooi and the Postpositions ni/kara
- ニホンゴ ノ エンキン オ アラワス ケイヨウシ 「 チカイ ・ トオイ 」 ト カクジョシ 「 ニ ・ カラ 」
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説明
日本語の形容詞「近い」は,「XはYに近い」と「XはYから近い」の二つの構文を取る。 これに対して,反意語の「遠い」は,「XはYから遠い」という構文をとり,「X はY に遠い」 とは現代の通常の慣用では言わない。これらの構文を説明するために,以下の仮説を提案する。【仮説1】「XはYに近い」という場合,XとYの間の距離が小さいという事態を,XがYに接近するという認知的表示によって概念化している。【仮説2】「XはYから{近い/遠い}」 という場合には,認知的表示においてYからXまで仮想的な移動体が移動している。これらの仮説から例えば以下のようなデータが説明される。(a)海岸は僕の家{?に/から}近い。(b)私たちはもうゴール{に/?から}近い。(c)ここ{?に/から}ゴールは近い。(d)正午{に/?から}近い。(e)味はチーズ{に/?から}近い。
収録刊行物
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- 京都産業大学論集. 人文科学系列
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京都産業大学論集. 人文科学系列 46 281-298, 2013-03
京都産業大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564288334526976
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- NII論文ID
- 110009574075
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- NII書誌ID
- AN0006019X
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- HANDLE
- 10965/911
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- NDL書誌ID
- 024585011
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- ISSN
- 02879727
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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