小学校高学年を対象とした"気づき"を与える薬育授業の構築と実施

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  • ショウガッコウ コウガクネン オ タイショウ ト シタ"キズキ"オ アタエル ヤクイク ジュギョウ ノ コウチク ト ジッシ

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抄録

【背景】品川区内では、平成17年度より学校薬剤師によるくすりの正しい使い方に関する教育(薬育)授業を小中学校で開始している。しかし、学校薬剤師ごとに授業方法や内容が異なっていたため、授業の質にバラツキがあった。そのため、くすりを正しく使うために必要なことを児童の知識レベルに合わせて行う教育システムの構築が必要であった。【方法】平成22年4月~平成24年10月の間に品川区内の各小学校(のべ10校)にて事前アンケート調査と薬育授業を行った。児童のくすりに関する知識と理解度に合わせた授業を行うため、授業開始前に各小学校高学年の児童にアンケート調査をした。回答方法は、選択式及び記述式を併用した。さらに品川区内の学校薬剤師が共通して使用でき、かつ児童が能動的に参加できる薬育授業のシステムの構築を行った。【結果・考察】品川区内の児童のくすりに関する知識や理解度を把握することができた。その結果、同じクラスの児童同士でもくすりを正しく使うために必要な知識や理解度にバラツキが見られた。また全児童の約1割はくすりを多く飲むと良く効くと思っており、かつ5人に1人はくすりの効き目を理解せずに服用している実態が明らかとなった。薬育授業を実施することにより、児童に気づき"を与えることでくすりに関する知識や理解度の向上につながったと考える。今後は薬育授業の実施校を増やし、教育効果の評価についても検討していきたい。(著者抄録)

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