慢性疾患を抱える人の病の受容プロセス 青年期の患者に焦点を当てて

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説明

甲状腺機能亢進症の罹病期間が3年6ヵ月の21歳女性患者1名と、アトピー性皮膚炎の罹病期間が20年の21歳男性患者1名に対して「病の受容プロセス」に関する半構成的面接を行い、語られた内容を質的帰納的に分析した。その結果、15の【カテゴリー】と8つの『時期』が導出され、8つの『時期』は3つの[段階]に集約された。[殻に閉じこもる段階]では、【病気であることを自覚する】という『自覚する時期』と、【病気であることに疑問を抱く】という『疑問を抱く時期』、および【自責の念に駆られる】【人目を気にする】【将来への不安を抱える】【病気であることを受け入れられない】という『受け止め困難期』、さらに【一人で抱え込む】という『孤独期』があった。[殻にひびが入り外に目が向く段階]では、【自分の外に目が向く】【親の気持ちや病との必然的な縁に気づく】【周囲に感謝しその存在に支えられる】という『受け入れ移行期』と、【病気に対する考え方が変わる】という『変換期』があった。[殻から出る段階]では、【病気との適度な距離を保つ】【対処行動がとれる】という『受け止め開始期』と、【病を含め自分という思い】【一緒にいきていくのでもいい】という『受け止め期』があった。

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