書誌事項
- タイトル別名
-
- Evaluation of Employment Adjustment Subsidy based on Search Theory
- サーチ リロン ニ ヨル コヨウ チョウセイ ジョセイキン ノ ヒョウカ
この論文をさがす
抄録
雇用調整助成金は景気後退時の失業発生を未然に防ぐために, 休業等の一時的雇用調整を実施した企業に賃金(休業手当等) の一部を補助する制度である. これは失業手当の替りに短時間労働への補助金を支給して雇用関係を維持するSTWA の一種であると考えられる. この制度が失業率をどの程度低下させるかについては従前より議論があったところである. しかしながら, 政策効果を評価する理論や実証分析手法が確立していなかったために, 評価が難しかった. そのため, 失業を未然に防いでいるという主張がなされる一方で, 正社員の囲い込みを助長する, さらには産業構造の転換を遅らせるという批判がなされてきた. 本論では海外も含めた制度の概要, これまでの研究の概観を行うとともに, サーチ・モデルであるMP version を用いて雇用調整助成金の意義と限界を明らかにする. その結果, 雇用調整助成金は雇用保護立法と補完的であること, 正社員の労働時間を柔軟化させて雇用を維持する効果があること, 但し, 効率性低下も少なからずあるということが判明した.
収録刊行物
-
- 日本福祉大学経済論集
-
日本福祉大学経済論集 55 1-32, 2017-09-30
日本福祉大学経済学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050564288380761216
-
- NII論文ID
- 120006358331
-
- NII書誌ID
- AN10367370
-
- ISSN
- 09156011
-
- NDL書誌ID
- 029252244
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles