「獅子の騎士」物語の平板化の過程 : Ulrich FuetrerのIbanとStockholm46紙写本版 Ivens saga

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タイトル別名
  • Making the tale of the Knight with the Lion monotonous : Ulrich Fuetrer's Iban and the Stockholm46-version of Ivens saga
  • シシ ノ キシ モノガタリ ノ ヘイバンカ ノ カテイ Ulrich Fuetrer ノ Iban ト Stockholm46シ シャホンバン Ivens saga

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抄録

Chretien de Troyesが1177年~81年頃に著したとされるYvain ou Le Chevalier au Lion (『イヴァン、または獅子の騎士』)はドイツ語圏では13世紀初頭にHartmann von AueによってIweinと呼ばれる作品へと翻案され、その後、1480年代に、Ulrich FuumletrerがIweinを翻案し、Ibanを著した。このChreacutetienの作品は13世紀にノルウェー語を経てアイスランド語へも翻案され、Ivens sagaと呼ばれる作品が生まれた。このIvens sagaは二つの羊皮紙写本(それぞれ1400年頃、および15世紀中頃のものとされる)と、17世紀以降のものとされる12の紙写本によって伝えられているが、この紙写本のうち、1690年頃に作成されたとされるStockholm46と呼ばれる紙写本のものは、羊皮紙写本や他の紙写本のものと比べ、内容面で多くの相違が見られる。この、Chreacutetienの作品のドイツ語圏とアイスランド語圏での第二翻案段階と言えるUlrich Fuetrer'sのIbanとStockholm46版&Ivens sagaは、ともに、その言語圏の第一翻案段階と比べ、物語が平板化しているのが特徴であるが、その点と不可分である登場人物の造形特徴における、それぞれの第一翻案段階との相違について、両者の間で比較し、それぞれの特徴を明らかにし、その背景を探る。

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