生脱穀・火力乾燥米の性状と貯蔵性

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  • ナマ ダッコク カリョク カンソウマイ ノ セイジョウ ト チョゾウセイ

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水稲品種コシヒカリ,ホウネンワセ,トドロキワセ,レイメイ,フジミノリについて,火力乾燥に対する適応性と貯蔵性の良否を実際規模の乾燥試験によって検討し,次のことがわかった。1. 高水分生もみを火力乾燥すると,玄米では脂肪酸度が却つて低いことがあり,胚の活性度が低下する。精白米では脂肪,還元糖,および,非還元糖,エタノール抽出ちっ素,ならびに加熱吸水率,膨脹容積が増加の傾向にある。また還元糖,および,非還元糖,エタノール抽出ちっ素が精白米の粒内に移行すると考えられる。飯米の食味については,香り,うま味,外観,総合評価が劣化する。2. コシヒカリ,ホウネンワセは火力乾燥適応性があるが,トドロキワセはやや劣り,レイメイ,フジミノリは劣っている。3. 玄米で常温貯蔵すると,玄米では脂肪酸度,還元糖,エタノール抽出ちっ素が増加し,脂肪,胚の活性度は低下する。精白米では水抽出酸度,還元糖,全糖,エタノール抽出ちっ素,加熱吸水率,膨脹容積,ヨード呈色度,溶出固形物は増加し,アルカリ膨脹崩壊度はやや減少する。飯米の食味については,香り,うま味,外観,総合評価の劣化が目立っている。4. コシヒカリ,ホウネンワセの貯蔵米の品質は良好に保持されているが,トドロキワセ,レイメイ,フジミノリの火力乾燥米の貯蔵性はやや劣っている。

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