信州大学農学部排水の処理について(1) : 排水の水質と処理の根本方針

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the Technical Treatment of the Sewage in the Faculty of Agriculture, Shinshu University Part 1. The Chemical and Biological Quality of the Sewage and the Fundamental Plan of Its Disposal
  • シンシュウ ダイガク ノウガクブ ハイスイ ノ ショリ ニ ツイテ 1 ハイス

この論文をさがす

抄録

信州大学農学部での排水の処理について,その根本方針を求めるために,有害物質を含む溶液,油脂類および有機溶媒等の貯留を行いながら排水の分析と若干の試験を行った。これらの結果によると,(1)有害物質を含む溶液等の貯留を励行するかぎり,排水の水質は有害物質についての排水基準を大幅に超過することはない。(2)通気攪拌することによって排水の水質は大幅に改善される。(3)現在の水路配置では降雨時における急激な水量の増大と多量の土砂の流入とにより廃水処理が不能となる。以上のことより当学部での廃水処理の根本方針としては,次のようにすることが妥当と考えられる。(1)有害物質を含む溶液,油脂類,有機触媒等の貯留は今後とも引続き励行する。(2)水路は雨水,実験洗滌水,雑排水の三系統に分離することが必要である。(3)主として雑排水中のBOD処理を行うために一般排水処理施設を新設することが必要である。(4)実験洗滌水は既存の沈降槽を通じた後,雑排水とともに新設の一般排水処理施設にて処理を行う。(5)雨水は沈砂槽で交雑物と土砂とを分離した後,処理完了後の排水と合流する。(6)貯留した有機物質を含む溶液の処理については別途の方策を必要とする。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ