ブドウ“マスカット・オブ・アレキサンドリア"の果粒の肥大及び成熟に及ぼす地温の影響

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  • ブドウ マスカット オブ アレキサンドリア ノ カリュウ ノ ヒダイ オヨビ

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ブドウ“マスカット・オブ・アレキサンドリア"の接ぎ木2年生苗(H.F.台)について,結実から成熟開始まで(果粒肥大の第I~II期)と成熟開始から収穫まで(同第III期)に地温処理(18,20,25,30及び33℃)を行い,果粒の肥大及び成熟に及ぼす地温の影響を調査した. 1)第I~II期の処理では,25℃以上の区で果粒の肥大がすぐれ,収穫時の果粒も30℃と33℃の両区で重かった. 第III期の処理では果粒肥大への影響はほとんど認められなかった. いずれの時期の処理でも,30℃以上の区では果軸病その他の果粒の生理障害が発生したために収穫時の果房当りの果粒数が少なかった. 2)可溶性固形物含量は,第I~II期の処理では差がみられなかったが,第III期の処理では25℃以下の各区よりも30,33℃の両区で少なかった. 滴定酸含量は,肥大期処理では20℃以下の区で少なかったが,第III期の処理では差は認められなかった. 3)果粒の主要な糖はブドウ糖と果糖であり,成熟開始期にはブドウ糖含量は果糖含量の約3倍あったが,収穫時にはいずれの地温においても果糖含量の方が多かった. 主要な有機酸はリンゴ酸と酒石酸で,成熟開始期にはリンゴ酸含量が酒石酸含量の約3倍あったが,収穫時には両者はほぼ等しくなった. 糖及び有機酸ともに,地温による組成比の相違は認められなかった。

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