ヒラズハナアザミウマの発生生態と夏秋トマトにおける防除に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • ヒラズハナアザミウマ ノ ハッセイ セイタイ ト カシュウ トマト ニ オケル ボウジョ ニ カンスル ケンキュウ

この論文をさがす

説明

秋田県におけるヒラズハナアザミウマの発生生態と夏秋トマトにおける防除法について検討した。 1)ヒラズハナアザミウマのトマトの花における寄生数や被害は7月上旬~下旬に多い傾向があった。 2)シロツメクサの花における寄生数は6月下旬頃から急増し,7月中旬頃最大となり,その後減少する。シロツメクサの花での急増期は,被害の発生初期と一致した。 3)青色粘着板を使ったモニタリングは,トマト栽培ハウスの外に粘着板を設置し,誘殺数の急増期をつかむことで,被害の発生初期を予測可能とした。 4)ヒラズハナアザミウマ成虫数の急増期は,青色粘着板で10日間当たり誘殺数が概ね50頭/250cm2以上,かつ前回の誘殺数に比べて誘殺倍率が概ね5倍以上を目安として判定した。 5)本種に対する防除薬剤は,ニテンピラム水溶剤とアセタミプリド水溶剤が有効であった。特に,アセタミプリド水溶剤は,散布1日後でもマルハナバチの生存や行動に影響がなかった。 6)青色粘着板による誘殺数の急増期を確認し,その時期に防除を開始することで,殺虫剤の散布時期を慣行より約1ヶ月遅らせることにより散布回数を4~6回減らすことができた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ