反芻家畜における粗飼料の消化管通過速度の解析に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • ハンスウ カチク ニ オケル ソシリョウ ノ ショウカカン ツウカ ソクド ノ カイセキ ニ カンスル ケンキュウ

この論文をさがす

説明

消化管通過速度の測定方法の確立及び消化管通過速度に関与する要因間相互の関係解明を目的として,希土類元素を固相マーカーとした反芻家畜の消化管通過速度測定法の適用性について検討するとともに,飼料の微細化-消化管通過-消化率とどのような相互関係を有するかを検討した。1)希土類元素を浸漬法で飼料片に標識するとスプレイ法に比べ消化管における液相への溶出が少なく,また,粗飼料に標識した希土類元素がほぼ100%固相に回収されることを明らかとし,従来の固相マーカーである酸化クロムに比べ,希土類元素を利用した消化管通過速度測定方法は摂取飼料の反芻家畜消化管における挙動をより的確に反映し,本法は実用性の高い方法であることを示した。2)(1)生育時期,(2)低タンパク粗飼料に対する窒素源の添加,(3)飼料の物理的形態(切断長),(4)飼料摂取量が消化管通過速度に及ぼす影響を検討し,粗飼料の消化管通過は,飼料摂取量のみならず,生育に伴う繊維構造の変化による影響を強く受けることを明らかとし,摂取飼料の消化管通過には草種及び生育ステージの差異に基づく反芻胃における飼料微細化の難易が密接に関与していることを示した。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ