小泊村沿岸域におけるウスメバル未成魚の分布について

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  • コドマリムラ エンガンイキ ニ オケル ウスメバル ミセイギョ ノ ブンプ ニ ツイテ

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抄録

青森県日本海側の小泊沖におけるウスメバル未成魚期の分布・移動について、1999年7月~2000年6月の期間、小泊沖水深50~70mの海域で刺網試験を実施した。 1.調査期間中に採集した魚類51種2,286個体のうち、ウスメバルが1,223尾ともつとも多く漁獲された。 2.ウスメバル平均漁獲尾数は、7~9月の間は20~40尾/回を示していたが、10~12月にかけて10尾/回以下に激減した後、1月以降再び増加し6月では最高の109.5尾/回を示した。 3.体長組成から各年齢ごとの正規分布に分解した結果から、調査海域でのウスメバルの分布は1、2歳魚が中心であることが示された。 4.春季に着底した0歳魚は、翌年の2月以降調査海域に出現した。 5.調査海域周辺のウスメバルは、1、2歳魚期を水深50~70m付近ですごした後、漁獲の主体となる3歳魚以上の主分布域である水深100~150mへ移動すると考えられた。 6.1、2歳魚が深場へ移動する要因の1つとして、秋季の高水温からの逃避がきっかけになっていると考えられた。 7.ウスメバルの好適水温帯は9~16℃前後と考えられた。

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