食用キノコ廃培地の活用法に関する研究(1) : 栽培キノコ菌糸体の簡易活性測定によるリグニン分解酵素群の検索

抄録

培養瓶などで人工栽培された多種類のキノコ(子実体)が市場に出ているが、瓶中に蔓延した菌糸体は一部分がキノコに成長するだけで残りは産業廃棄物として処理される。これらのキノコの菌糸体は、リグニンを分解する酵素群(リグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ及びラッカーゼ)を野生株と同様に生産することが知られている。キノコ栽培に使用された残りの未利用部分の菌糸体中にリグニン関連化合物分解酵素群が分泌されていれば、環境汚染物質の分解への利用に応用できる。そこで、一般的な6種類の栽培キノコから菌糸体を調製し、バーベンダム反応でリグニン分解酵素活性レベルを検定した。その結果、試験したいずれの菌株も顕著な酵素活性を示し、生物修復に利用できる可能性を示唆した。

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