宮城県における水稲の施肥法と食味関連成分及び食味の関係

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  • ミヤギケン ニ オケル スイトウ ノ セヒホウ ト ショクミ カンレン セイブン オヨビ ショクミ ノ カンケイ

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水稲の窒素施肥法と玄米窒素濃度など食味関連成分及び食味との関係を、基肥、追肥別及び肥効調節型肥料等について検討した。 玄米の窒素濃度に及ぼす窒素施肥法の影響は、基肥より追肥窒素で大きく、肥効調節型肥料の一回施肥では化成肥料の基肥のみ施用と同程度であった。 遅い追肥ほど窒素の利用率は低下したが、玄米への窒素移行率は高まり、玄米窒素濃度を高める結果となった。 現地における土壌型と追肥時期の関係では、各土壌とも遅い追肥ほど玄米窒素濃度は高まる傾向を示し、強グライ土壌など生育後期の土壌窒素発現の多い土壌では、玄米窒素濃度は明らかに高かった。 施肥法と玄米窒素濃度の時期別変化の関係では少肥の場合は濃度低下が早く、多肥は遅れた。 側条施肥での玄米窒素濃度は全層施肥より低い傾向を示した。品種間では、ひとめぼれはササニシキに比較して玄米への窒素移行率が明らかに低かったが、玄米窒素濃度は僅かに高かった。 これらのことから基肥、追肥に関わらず、窒素の供給が遅くまで続く場合は玄米窒素濃度が高まり食味に悪影響を与えると判断した。 同一品種、地域で施肥法の違いによる食味関連成分と食味の関係では、米の窒素濃度と食味の関係が著しく高く、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム等との関連は低かった。

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