Salmonella infantisのブロイラー初生ひなと採卵育成鶏における排菌と侵襲性

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タイトル別名
  • Salmonella Infantis ノ ブロイラー ショセイヒナ ト サイランイク セイケイ ニ オケル ハイキン ト シンシュウセイ

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由来の異なるSalmonella Infantis (SI)6株(採卵鶏由来2株、食中毒患者由来1株、廃鶏のと体内殻付卵の卵黄由来1株、ブロイラーのクロアカスワブ由来1株、ブロイラー胸肉由来1株)のブロイラーひなと7週齢採卵育成鶏における排菌状況および侵襲性を、当教室で使用実績のあるS. Enteritidis(SE)HY-1との比較において調べた。3日齢ブロイラーひなにSI各株あるいはSE HY-1株を10(8)CFU/0.2ml経口接種し毎週4週間盲腸内容、肝臓、脾臓の生菌数を比較したところ、盲腸内容生菌数において一部のSI株でSEと比べて高く推移したが、全体としてSI、SE株間で大きな差は認められなかった。また、7週齢採卵育成鶏に両菌株とも10(9)CFU/mlを経口接種した試験でも、接種30日後までの盲腸便および30日後の肝臓、脾臓の生菌数において、SE HY-1株より低く推移した一部のSI株を除いて両血清型間に大きな差は認められなかった。次に、1週齢のブロイラーへ10(6)CFU/0.2mlを腹腔内接種し、1週間後に肝臓、脾臓の生菌数を調べたところ、すべての個体に置いてSE HY-1株の生菌数が多かったが、7週齢採卵育成鶏に10(6)CFU/0.2mlを静脈内接種し、同様に1週間後の生菌数を調べたところ、両血清型間で大きな差は認められなかった。以上より、SIとSEの病原性(腸管定着性、侵襲性、肝臓、脾臓における定着性)を比較すると、少なくとも腸管定着性に関しては両者に大きな差はないものと考えられた。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 38 (2), 90-97, 2002-08

    つくば : 鶏病研究会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (25)*注記

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