北海道留萌沿岸で観察されたニシン産卵床の特徴

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タイトル別名
  • ホッカイドウ ルモイ エンガン デ カンサツ サレタ ニシン サンランショウ ノ トクチョウ

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抄録

1996年2001年にかけて留萌沿岸でニシン産卵床の探索を行った結果、1998年から2001年に水深2m以浅の7カ所の藻場で産卵床が確認された。このうち1999年及び2001年の留萌市礼受、2001年の小平市鬼鹿では、ニシンの産卵・放精により海面が白濁する「群来」が見られた。そのうち1999年3月の礼受の群来の規模は最も大きく、総産卵数は21億6310万粒と推定された。特に付着卵数が多かった植物は、スガモ、フシスジモク、スギモク等であった。産卵時期は日平均水温が2.8~4.7℃の範囲にあり、融雪水の影響により塩分は低下し、大きく変動した。産卵日の最大波高は0.09m、流速は0.01~0.02m/s、東寄りの風で風速1~2m/s、雲の多い静穏な天候であった。ニシンの産卵来遊時には海底の溝状の地形を通って浅所の藻場に至り、静穏な場所で静穏な天候の時に産卵すると考えられた。

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