平底角型培養瓶を用いたマツノザイセンチュウとマツノマダラカミキリの共存培養と分散型Ⅳ期幼虫の生起

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タイトル別名
  • In vitro occurrence of dispersal fourth stage juveniles in Bursaphelenchus xylophilus co-incubated with Monochamus alternatus

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平底角型培養瓶を用いて、酵母抽出物を添加したPDA培地上でContortylenchus genitalicola(マツノマダラカミキリの生殖器に寄生する菌食性昆虫寄生線虫)関連の未同定菌とマツノザイセンチュウを培養した。80日間の培養では、分散型Ⅲ期幼虫の培養瓶当たりの平均頭数は24869頭で、分散型Ⅲ期幼虫の全線虫頭数に占める割合の平均は93.1%であった。この未同定菌とマツノザイセンチュウを培養した平底角型培養瓶にマツノマダラカミキリの蛹あるいは成虫を入れて共存培養すると、分散型Ⅳ期幼虫が生じ、その頭数は対照区と有意な差があった。全蛹期間と成虫期の9日間をマツノザイセンチュウと共存培養したマツノマダラカミキリ成虫からは、平均9105頭の分散型Ⅳ期幼虫が分離された。分散型Ⅳ期幼虫の生起にはMonochamus属カミキリの蛹および成虫が関わっているという従来の説は、培養瓶を用いた実験でも支持された。

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