集合フェロモン剤を利用した昆虫病原性糸状菌感染装置のチャベネアオカメムシに対する効果

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集合フェロモンルアーと昆虫病原糸状菌Beauveria bassianaによるチャバネアオカメムシ成虫の感染装置を考案し、その効果を福岡県田主丸町の一部約650haの地域で2年間検討した。高さ2.5-4.5mの広葉樹に糸状菌を培養した不織布20本を施用した感染装置を2000年は29基、2001年は20基設置した。感染装置上で採集したチャバネアオカメムシ成虫の平均病死虫率は、2000年が75%、2001年が70%であった。また、2001年の試験では感染装置設置後30日目においても採集した成虫の病死率は低下せず、立木を利用した感染装置が長期間有効であることが示唆された。現地試験区内に設置したモニタリングトラップで採集したチャバネアオカメムシ成虫の平均病死虫率は、2000年が28%、2001年が35%であった。感染装置を設置しなかった筑紫野市で採集した成虫の病死虫率が0-2%以下であったことから、感染装置によって試験地域内のチャバネアオカメムシ成虫個体群内に糸状菌病が蔓延したことが示唆された。

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