組織培養における培地pHの影響 : 炭酸カルシウム添加によるpH緩衝機能の効果

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  • ソシキ バイヨウ ニ オケル バイチ pH ノ エイキョウ タンサン カルシウム テンカ ニ ヨル pH カンショウ キノウ ノ コウカ

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組織培養を行うときのウッディプラントメディウム(WP培地)pH調製の常法は、水酸化カリウム(KOH)を添加しpH5.6に調整する方法であるが、炭酸カルシウム(CaCO3)100mg/lを添加する方法を試みてシュートの成長を比較した。その結果、ケヤキは、CaCO3で調整した方が良好な成育を示したが、サクラは、ほとんど差が認められなかった。培養中にCaCO3で調整した方は、CaCO3の粒子が見られる間、pHの低下はほとんど認められなかったが、KOHで調整した方は、pHが低下し、ケヤキの成長が著しく低下した。pH低下の原因は、培養植物体からのアニオンの放出が原因と推察された。発根培養については、同一個体ではシュートの成長が良好なものほど発根率が高い傾向が見られた。

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