土佐褐毛和種の産肉特性に関する研究

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抄録

土佐褐色和種の産肉特性について各種調査、試験を実施し、本種の特徴として、(1)肉量の多い枝肉ほど肉質が良い傾向がある。(2)26ヶ月齢を超過する肥育を行っても肉質改善に対する月齢延長効果は少ない。(3)黒毛和種に比べ高いレベル(血中ビタミンA濃度60IUから70IU)で食欲不振や発育停滞などの欠乏症状を呈した。などの知見を得た。以上のことから、本種去勢牛は、26ヶ月齢出荷を基準とした肥育期間を設定し70IUを下限としたビタミンAコントロールを行うことが適切と考えられる。なお、と殺時疾病に関して、肉質の良い肥育牛に尿石症が発生しやすい傾向が認められ、胸膜肺炎、肝炎、胆管炎、肝てつ、腎炎、膀胱炎などは、肉質に悪影響を及ぼすことが示唆された。これらのことから、飼養管理には、充分注意を払い、疾病防除に努めることが大切である。

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