接種直後からの散水継続がシイタケ菌糸蔓延に及ぼす影響

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  • セッシュ チョクゴ カラ ノ サンスイ ケイゾク ガ シイタケ キンシ マンエン ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

乾シイタケ栽培において、成型駒を種菌に使用した、接種直後からの散水継続による早期完熟ホダ化について検討した。その結果、成型駒の含水率が45%以下で未発菌または発菌後菌糸未成長となった。また、常法で得られた原木に成型駒を接種した直後から週2回2時間(40mm/回)の散水により、接種した成型駒の含水率は40%以上を保った。この散水の継続実施により、ホダ木内での菌糸の早期蔓延が図られ、ホダ木一代(5年間)の子実体発生量は乾燥重量で16-20kg/m3となった。また、生木原木に成型駒を接種し、上記散水の継続実施による接種後12ヶ月間の菌糸蔓延については、8ヶ月後までは仮伏せ方法・種菌品種が影響を及ぼしたが、12ヶ月後には差が無くなった。生木原木接種においては接種した成型駒には散水による水分供給を行うことにより乾燥防止を図り、ホダ木は風通しを良くして乾燥を図ることが重要であると考えられた。なお、品種により接種後最初の夏期までに菌糸蔓延に差が見られ、個々の品種に応じたホダ木の初期管理が必要である。これらのことから、接種直後から週2回の散水を継続して行うことはシイタケ菌糸早期蔓延に有効であり、早期完熟ホダ化にも有効であると言える。

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