温暖地二毛作における水稲の育苗箱内全量施肥によるリン酸、加里無施肥栽培に関する研究

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  • オンダンチ ニモウサク ニ オケル スイトウ ノ イクビョウバコナイ ゼンリョウ セヒ ニ ヨル リンサン カリ ムセヒ サイバイ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

和歌山市近郊の水田は県内一の二毛作地域である。この地域では野菜、水稲の両作で3要素による施肥が行われ、リン酸や塩基の集積も認められる。野菜作での残存肥料の有効利用と水田での施肥作業の省力化を図るため、水稲作で育苗箱内全量基肥施肥を用いたリン酸、加里無施肥による栽培法について検討した。1.春どりキャベツ栽培跡土壌を用いた水稲の育苗箱内全量施肥(シグモイド型被覆尿素100日タイプ、窒素40%)では、キャベツ作付け前の牛糞オガクズ堆肥3/10a施用により土壌中の可給態窒素と交換性カリが高まり、有効態リン酸が維持されることから、リン酸と加里の無施肥栽培が継続できる。2.育苗箱内全量施肥により育苗中の葉齢進展が慣行法より早いため、出穂期と成熟期が早まる。3.育苗箱内への資材施肥量は1000g程度を上限とし、出庫直後の温度管理に留意し、健苗育成のため培土量を増やす。

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