白米の窒素含有率の変動に関する一考察

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  • ハクマイ ノ チッソ ガンユウリツ ノ ヘンドウ ニ カンスル イチ コウサツ

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抄録

白米窒素含有率の制御技術を解明するため、窒素施肥と植付本数が異なる条件下でコシヒカリを栽培し、幼穂形成期の窒素栄養との関連で白米窒素含有率が変動する要因を解析した。1.基肥窒素量の増肥は、幼穂形成期の乾物重および窒素保有量を増加させるものの、葉色や稲体の窒素濃度に差がなく白米の窒素含有率を高めることはなかった。2.穗肥窒素量の増肥は白米の窒素含有率を高めるが、これはタンパク質の蓄積量が増加したことに起因していた。3.植付本数が異なる条件下では、茎数や葉色が異なる様相を示し、植付本数が少ないと幼穂形成期の稲体窒素濃度は高く、この稲体窒素濃度の高まりで白米のタンパク質蓄積量が増加し、白米の窒素含有率を高める要因となった。4.白米の窒素含有率を低下させるには、窒素の施肥条件でタンパク質の蓄積量を制御し、千粒重を大きくしデンプン蓄積量を増やすことが重要であった。

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