大麦ワラサイレージの化学組成とin vitro乾物消化率に及ぼす水分含量と各種添加剤の影響

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  • Effect of moisture content and addition of different levels of alkali and cellulase on chemical composition and in vitro dry matter digestibility of barley straw silage

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水酸化ナトリウム(NaOH)、尿素、クランプザイムやセルラーゼのようなセルロース分解酵素単独あるいはそれらを尿素と組み合わせて大麦ワラの処理を行った。各処理は2反復で、ワラを原物当たり400g用い、添加剤の添加割合を2水準とした。乾物(DM)含量を50%と70%に調整し、平均気温26℃の室温に21日間おいて発酵品質、化学組成およびin vitro乾物消化率の測定を行った。処理ワラのpHは、NaOHと尿素処理により増加した(P<0.05)。尿素の単独処理あるいは酵素との組み合わせによってカビの発生が抑制された。粗灰分含量は、NaOH処理により高くなった(P<0.05)。DM50%のNaOH処理では、添加剤の割合に応じてIVDMDが改善された。尿素処理でもIVDMDが改善されたが、その程度はNaOHに比べて低かった。セルロース分解酵素への尿素の添加によりIVDMDが改善された。大麦ワラのIVDMD改善にはNaOHが添加剤として最も効果的であった。尿素処理でも効果が得られたが、酵素処理では期待されたような効果はみられなかった。水酸化ナトリウムと酵素処理、特にDM50%水酸化ナトリウムの処理でカビが著しく、添加剤としての使用には問題がみられ、添加剤として尿素がより優れていると考えられた。

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