イオンビームの温室メロン育種への有効性

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  • イオン ビーム ノ オンシツ メロン イクシュ エノ ユウコウセイ

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イオンビームの温室メロンでの有効性について、‘県温冬系2号’に20Gy及び40Gyのイオンビーム((12)C(5+))を照射したM2及びM5世代における諸形質の特性を調査した。1.照射個体はM2世代において、初期の生育速度の指標となる定植後20日付近の草丈は低くなり、また、両性花着生率が低下し、照射により生育が抑制される傾向が認められた。さらに、果実形質として、果実重量、ネット性及び糖度は、‘県温冬系2号’の環境要因による生育差に比較して、照射の影響による個体間の生育差が大きくなり、照射による形質変化が認められた。2.M2世代において果実低温肥大性、高糖度、ネット性及び両性花着生率が優れた系統のM5世代における形質特性を調査したところ、供試個体間差は小さくなり、形質が固定されていることが示唆された。また、照射元品種の‘県温冬系2号’と比較して、異なった形質を示したことから、有用な変異を獲得したものと推察された。3.20Gyおよび40Gy照射において、有用な形質変化が認められることから、本手法は温室メロンの突然変異育種に有効であると考えられた。

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