イチゴ養液栽培の環境保全対策・有機質培地を用いたハンモック式ベッドの特性

抄録

イチゴの養液栽培「らくちんシステム」は、培地に難分解性のロックウールを使用しているうえ、培地の長期間の連用が構造上難しい。また、給液方法は掛け流し方式で、排液を回収しておらず、これらが環境への負荷となることが懸念される。そこで、環境負荷を軽減するために、栽培様式のバッグ方式からハンモック方式への変更および給液方法について検討した。1.ハンモック方式において、ピートモスにもみ殻くん炭やヤシ殻チップを混合した培地を用いることにより、培地の有機化が可能であった。ピートモスともみ殻くん炭の混合培地は、少なくとも5作の連用が可能であるため、使用済み培地の発生を抑制でき、環境負荷の軽減効果が高いと考えられる。収量性に問題はなく、栽培者が自分で培地を作成できる点も優れている。2.排液を専用のタンクに回収し、培養液の代わりに供給する方式での循環給液は、収量の減少が認められた。

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