大分方式Y型イチゴ高設栽培における「さがほのか」の早期多収技術

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  • オオイタ ホウシキ Yガタ イチゴ コウセツ サイバイ ニ オケル サガホノカ ノ ソウキ タシュウギジュツ

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抄録

大分方式Y型高設装置における「さがほのか」の早期多収技術を確立するために、潅水方法、育苗時の窒素中断時期、株間等が早期収量に及ぼす影響を明らかにするとともに、出蕾時期や出蕾の揃いと年内収量の関係を分析し、窒素中断時期や株間等が早期収量に及ぼす影響の重みづけを行った。1.潅水方法について、点滴チューブと散水チューブを比較検討した結果、年内収量は点滴チューブ区が有意に多く、2月までおよび5月まで収量に差はなかった。また、点滴チューブの方が、12〜1月の葉柄中硝酸濃度を高く維持できた。2.育苗時の窒素中断時期を8月中旬、8月下旬、中断なしで検討した結果、窒素中断時期が早いほど頂花房の花数はやや少なくなるが、頂花房の花芽分化が早く、年内および早期収量が多くなった。3.株間について15cm、18cm、20cmで検討した結果、年内および2月までのa当たり収量に有意な差がなく、株間が狭いほど5月期の平均果重が小さくなった。栽植本数増加による労力および経費負担増を考慮すると、株間は20cmが適切と考えられた。4.頂花房出蕾時期と年内収量の関係を見ると、10月中旬の時、年内収量が最も多くなり、10月中旬に出蕾した株の割合が高いほど収量が多く、10月中旬出蕾株率が10%低くなるごとに5〜8%ずつ年内収量が少なくなる傾向が認められた。また、株当たり8〜9果収穫すると150g/株の収量が得られることが明らかになった。5.年内および早期収量に及ぼす影響の重み付けを数量化I類で行った結果、年内収量には窒素中断時期、株間、頂花房出蕾日の影響が大きかった。2月まで収量には窒素中断時期、頂花房花数及び第一次腋花房出蕾日の影響が大きかった。

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