蒸気式乾燥室から排気される空気の温湿度及び量

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  • ジョウキシキ カンソウシツ カラ ハイキサレル クウキ ノ オンシツド オヨビ リョウ

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抄録

蒸気式乾燥には、木材から蒸発した水分を、加熱された空気とともに乾燥室外へ排気する方法が用いられている。この排気空気はその後利用されることは殆どなく、大気中にそのまま放出されている。また、この排気空気は多量の熱量を有していると考えられるが、実際に測定した例はない。一方、予備乾燥方法は日本では小規模の工場が多く、また既存の熱付与ではエネルギーコストが高いため殆ど導入されていない。本研究では、蒸気式中温乾燥方法で、5日間スギ間柱の乾燥を行った場合、乾燥室から排気される空気の温湿度、排気量を測定し、予備乾燥の熱源に利用できないか検討した。その結果、夏季(2006年8月)の排気量は100,065(kg Dry air)、冬季(2007年2月)は82,293(kg Dry air)であった。また、排気熱量は夏季が37,406MJ、冬季は30,299MJで、大気中に多量の熱量が放出されていた。この調査結果から予備乾燥室の断熱が十分で、湿度の制御が可能な場合は蒸気式乾燥機から排気された空気を、そのまま利用した予備乾燥が可能と考えられた。

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