東京農業大学富士農場における飼養管理方式の変遷に伴う黒毛和種繁殖雌牛の繁殖成績

書誌事項

タイトル別名
  • Reproductive Performance in Japanese Black Cows Following Feeding Method Changes at Fuji Farm, Tokyo University of Agriculture
  • トウキョウ ノウギョウ ダイガク フジ ノウジョウ ニ オケル シヨウ カンリ ホウシキ ノ ヘンセン ニ トモナウ クロゲワシュ ハンショク メウシ ノ ハンショク セイセキ

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抄録

東京農業大学富士農場では、昭和62年以降、家畜の飼養管理方式の改善につとめてきた。本調査では、昭和62年から平成18年までの間に本農場において繋養してきた黒毛和種繁殖牛延べ400頭における分娩後初回人工授精日数、人工授精回数、受胎率および空胎日数について飼養管理方式の変遷と併せて解析した。その結果、受胎率は自然哺乳期の44.8%に対し早期母子分離開始以降では50.6%と高い傾向を示した。空胎日数は舎飼期に120.3±90.6日であったが、放牧開始以降は90.0±72.3日と約30日程度短縮し、有意な差(P<0.05)が認められた。また、早期母子分離との関係では、自然哺乳期の125.1±94.8日に対し、早期母子分離開始以降は88.1±62.0日と約37日短縮しており、有意な差(P<0.05)が認められた。このことから、昭和62年から平成13年までは舎飼主体で十分な運動は行えていないと考えられ、平成13年以降の母子分離時期の早期化と放牧地面積の拡大が、受胎率向上と空胎日数短縮に良好な影響を及ぼしたと考えられた。

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