森林管理コミュニティの組織化における社会関係資本の適用可能性 : 和歌山県「企業の森」事業を事例として

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  • シンリン カンリ コミュニティ ノ ソシキカ ニ オケル シャカイ カンケイ シホン ノ テキヨウ カノウセイ ワカヤマケン キギョウ ノ モリ ジギョウ オ ジレイ ト シテ

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1990年代半ば以降、「社会関係資本」という概念が開発研究の分野において注目を集めており、世界銀行(以下、世銀)を中心にその有効性が数多く報告されている。社会関係資本とは、ネットワークや信頼、規範など社会関係の中で機能する非経済的な諸要素から成り、社会の発展や開発にとって有用な資本であると広く捉えられるが、具体的な研究に用いる際には目的に応じて概念を限定する必要がある。したがって、本研究ではMancur OlsonやRonald S. Burtの組織論より、コミュニティの組織化においてとくに重要と思われる3要素、すなわち(1)ネットワーク、(2)結束および(3)規範・罰則を社会関係資本と定義する。世銀によると、社会関係資本は森林管理コミュニティの質的向上を図る際にも有用であると報告されている。本稿では、この理論に基づき和歌山県「企業の森」事業について調査・分析を行った。本稿の結論として、当該事業の組織化と社会関係資本の間には強い相関があることが明らかになった。

Journal

  • 開発学研究

    開発学研究 21 (1), 13-19, 2010-07

    日本国際地域開発学会

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